数列④ 等差数列についてその1 等差数列の一般項

高2数列

数列でよくでてくる数列の等差数列について

基本的なことを具体例を多く挙げて

紹介していきます。

先にまとめ

等差数列につきましては

・まずその数列が等差数列だと判断できること

・一般項(第n項)をnの式で表せること

・初項(一番最初に並んでいる数)から第n項までの和をnで表すこと

これらが大事になってきます。

今回は一般項について主に取り上げます。

等差数列とは

次の数列

$$例1 \ \ 1,3,5,7,9,\dots$$

は等差数列とします

 

最初の数である初項1に2という数を

足して、次の数は3、

3に2を足して次の数が5、

5に2を足して次の数は7、

7に2を足して次の数は9、

と前の数に2という数を足して

次の数になっている数列です。

このようにすべての隣どうしの数が

前の数に何らかの同じ数を

足して次の数になっている

という規則で並んでいる数列

等差数列といいます。

上の例は2を足し続けていってますが

等差数列で前の数に足す共通の数を

公差と呼んでます。

上の例ですと、初項1、公差2の等差数列

となります。

 

もう一つ例を挙げてみます。

例2

$$ 7,4.1,-2,-5,\dots$$

この数列は等差数列だとします

一番目、初項は7で3を引いて

(いいかえればー3を加えて)

2番目が4です。4に3を引いて

3番目が1、・・・と

前の数に3を引いて(ー3を足して)

次の数になるという規則で並んでいます。

この等差数列の初項は7、公差はー3

(3ではなく)となります。

負の数(マイナスの数)が公差になることもあります。

注1

例1,2で等差数列とします。と断りましたのは

5つ数が並んでいてその次が等差数列の規則で並んでいるとは

言い切れないからです。

例1で1,3,5,7,9、・・・

とあって6番目(9の次)が11がくるとは

断定できないのです。

ですので、例1の数列がでてきたら

等差数列と推測されるとしか

いえないので、この記事では

等差数列であると断り書きをいれさせていただきました。

注2

公差について「前の数に同じ数を足して・・・」

と表現しましたが

後ろの数ー前の数が共通という言い換えもできます。

例1

1,3,5,7,9、・・・の等差数列では

2番目ー1番目 3-1=2

3番目ー2番目 5-3=2

4番目ー3番目 7-5=2

・・・

というように後ろの数ー前の数

が2(この例では2)で共通になっているから

等差数列であるという説明もできます。

公差という「差」という漢字からも

こちらの考え方のほうがしっくりくるかもしれません。

(別の記事で階差数列を扱う時も重要な見方です。)

等差数列の一般項

次に等差数列の一般項(n番目、第n項のことと

考えてもらってまず問題ないです。)を

nで表すことを考えてみます。

初項からどうなっているか

一般項に入る前に

具体的な場所の数、

4番目や5番目がどうなっているかを

見ていただきたいです。

このとき初項からどうなっているか

注目していただけると

規則性に気づいてもらえるかと思われます。

さきほどの例1

$$1,3,5,7,9,\dots$$

において

4番目の数は7ですが

初項の1から

公差2が3回足されていませんでしょうか。

1に2を1回足して3(←2番目の数)

1に2を2回足すと5(←3番目の数)

1に2を3回足すと7(←4番目の数)

この規則を式で表すと

$$1+2\times3=7$$

となります。

4番目だからといって

公差2を4回足すのではなく

4番目は初項から3つとなりなので

公差2は3回足すだけです。

5番目9についても

$$1+2\times4=9$$

と表すことができます。

この考え方は4番目、5番目に

限った考え方ではなく、

ほかでも使えまして、

n番目ならば

$$1+2\times(n-1)$$

と表せます。

(n番目は初項からn個となりではなく

1個すくないnー1個となりなので

公差はn倍でなくnー1倍です。)

 

初項a,公差dだったら

例1では

初項が1、公差2でしたが、

もし初項がaという数で公差がdの

等差数列でしたら、

その数列のn番目である

一般項は

$$a+(n-1)\times d$$

となります。

例2は

初項a=7

公差d=-3

でしたが

その5番目(n=5)

を上の式にあてはめていただきますと

$$7+(5-1)\times(-3)=7+4\times(-3)=-5$$

とたしかに5番目の数のー5になります。

公式を紹介しましたが

公式を紹介しましたが

とくに等差数列をはじめて学ぶ方は

公式を覚える前に

考え方(上の例1で4番目、5番目を表してから

n番目を表したあたり)をまず身につけて

いただくのがよろしいかと思われます。

それができれば公式はすぐに導き出しやすいです。

 

 

 

 

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