三角不等式の解き方①

高1三角比高2三角関数

サイン、コサイン、タンジェントが入った不等式の解き方を説明します。

【注】不等式の中の不等号「≦」のイコール部分が一本線になっているところはイコールと読みかえてください。

問題1

$$ 0^{\circ} \leq \theta \leq 180^{\circ}において \sin \theta \leq \frac{1}{\sqrt{2}} を解いてください。$$

(考え方)

サインの値が√2分の1以下になっているときの角度θを0度から180度の範囲の中で答えるという問題です。単位円(xy平面上の原点中心、半径1の円)で考えます。

点Pがスタート位置の点(1,0)から円周上をθ回転したあとのy座標がそのままサインの値になるのでした。したがって、解きたい不等式は

$$ 回転後の点Pのy座標 \leq \frac{1}{\sqrt{2}}$$

とよみかえることができます。(答案にはかかなくてよいです。)

ですので、単位円上でy座標がルート2分の1以下になっているところを

探します。

 

太く書いたところが、円周上でy座標がルート2分の1以下になっているところですので、ここを指定された範囲(この問題では0度から180度)であてはまる角度の範囲を答えていけばいいです。0度から180度まで該当するところを探していく、つまり、イメージとしては、0度から10度、20度、・・・とじょじょに回転させていって探していけばもれなく求まります。

実際に探していきますと、まず0度(回転しない)のところは該当しており(あてはまっており)しばらく回転していくと、ちょうどy座標がルート2分の1になっているところまで、あてはまっています。

ここは

$$\sin \theta =\frac{1}{\sqrt{2}} (図から0^{\circ}\leq \theta \leq 90^{\circ}だと推測できます) $$

となるθで、それは二等辺のほうの三角定規の形を使ってθが45度の時だとわかります。よって、まずは0度から45度までがひとつの答えとなります。

次に45度からさらに回転していくと、45度より少しだけ角度を大きくするとy座標はルート2分の1より大きくなりますので、しばらくは該当しません。50度、60度、・・・とまわしていって、90度を通り過ぎ

(ここから点Pのy座標は小さくなっていきますね)また、y座標がちょうどルート2分の1になるところになります。

ここは点Pが何度回転したところかを求めると、さきほど45度を求めたときのことが参考になりまして、135度であることがわかります。

135度を越えると回転させていけば確認してもらえますが180度まで

y座標はどんどん小さくなっていきますので、求める範囲にあてはまります。2ヶ所めの答えは135度から180度までとわかりました。

以上より、求める答えは

$$(答) 0^{\circ} \leq \theta \leq 45^{\circ} , \ 135^{\circ} \leq \theta \leq 180^{\circ} $$

となります。

まとめ

・不等式を点Pの座標(サインでしたらy、コサインでしたらx)で読みかえて、単位円周上のあてはまるところを特定する。

・指定された範囲で該当するところを答えていく。

 

コメント