高校2年の数学Bで扱います、「数列」について最初のところから紹介していきます。
数列とは?
難しく考えることはなく、ただ数が並んでいるものを
数列と呼んでいます。
$$1,2,3$$
1,2,3も3つの数を並べただけの上の列も立派な数列です。1番目が1、2番目が2、3番目が3となっています。日常的な表現でお伝えしようと、「番目」と言いましたが、正式には
1番目は第1項、2番目は第2項、3番目は第3項、と
「項」と言います。(第1項だけ初項といいまして、初項のほうがよく使います。)この記事では「番目」を多く使うことにしますが、問題文などで項と書かれてあっても対応できるようにしておいて下さいね。
また、123などと混同しないようにひとつひとつの数はコンマ「,」で区切ります。
$$3,2,1$$
同じ1,2,3を使った数列ですが、順番が違うので2つの数列は別物とみなします。
並んでいる数が、順番も含めてすべて一致しているとき
同じ数列とみなします。
数が並んでいるのが数列といいましたが、わからない数を並べるときに文字を並べるときもあります。
$$1,x,3$$
みたいな感じです。
有限数列、無限数列
さきほど紹介した数列
$$1,2,3$$
は3つの数が並んでいて3番目までしかない数列でした。並んでいる数の個数に限りがあるものを有限数列といいます。
それに対して、
$$1,2,3,\dots$$
最後の数に、・・・と続いている場合は最後の数から永遠にずっと続くことを意味してまして、このような数列を無限数列といいます。
数列分野では無限数列を扱うことが圧倒的に多いです。
数列の名づけ方
問題で数列をとりあつかうとき、文字で名付けることが多いです。
$$1,2,3,\cdots$$
たとえば、この数列を扱いたいとき、
$$ この数列を\{ a_n \}とおく。$$
と問題文にかかれてあることが多いです。もしくは答案にご自身で名づけて解き進めることが多いです。
数列を名付けるときは
$$a_n ,b_n,3つ以上の数列はc_n,d_n,\cdots$$
を使うことが多いです。右下の小さいnは「何番目」を表します。
数列$$\{ a_n \}の初項(1番目は)a_1, 2番目はa_2,100番目はa_{100}$$
といった具合です。
その数列全体を言い表したいとき、{ }でくるんで表します。
数列のひとつの目標(よく問題で聞かれること)その1 一般項
今後、問題を解き進めていっていただければ気づいていただけると思いますが、
数列のひとつの到達点(問題でよく聞かれること)として
n番目をnの式で表すことがあります。つまり
$$a_n=なんらかのnを使った式$$
が問われることが多いです。
これはどうしてかといいますと、
たとえば
$$数列\{ a_n \}について a_n =n$$
だとしますと、
$$初項はn=1を代入してa_1=1, 2番目はa_2 =2,35番目はa_{35}=35\cdots$$
といったようにnに数を代入すれば知りたいところの数が分かり、その数列を詳しく知ることが出来るからです。
いまの数列について
$$a_k =k$$
とk番目をkの式で表してもまったく同じ数列を表すことができますが、nを使うことが多いです。
そういうこともあって「一般項」という用語があるのですが、一般項とはn番目のことと思ってもらえばまず大丈夫です。
「nを使って」といいましたが、nがないときもあります。
$$数列\{ b_n \}に対して、b_n =4 (n=1,2,3,\cdots)$$
とありましたら、
$$4,4,4.\cdots$$
と全部4の数列になります。
$$(n=1,2,3,\cdots)$$はこの数列は1番目、2番目、3番目、・・・とずっと続きますという意味です。3番目までのときは$$(n=1,2,3)などと書いてあります。$$
(もうひとつよく聞かれることに最初からn番目までの和(足し算)がありますが長くなってしまいましたので、別の記事で取り上げます。)
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